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地方ゼネコンの苦境 全国縦断ルポ

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東京とは対照的に、地方は建設需要が乏しい。公共工事に翻弄される地方ゼネコンの苦しい実態。

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スーパーゼネコンの道内支店の人手が、利益率の高い首都圏の営業強化に取られて減っている。地場ゼネコンは相応の案件を抱えるようになり、業績が上向きつつある。中でも地場のトップゼネコン、岩田地崎建設(札幌市)の独り勝ち状態で、宮坂建設工業(帯広市)や中山組(札幌市)も奮闘している。

一方で首都圏に労働力を取られて「工事が進まない」「注文を受けられない」と、身動きが取れなくなる業者も出始めた。室蘭市や札幌市の中堅地場ゼネコンなどは信用不安を心配する声も聞かれるという。

北海道の建設業の倒産は2008年の279件以降、年々減少を続け、15年は50件まで縮小した。が、16年上期に前年同期比124%と増加に転じた。これは中小企業金融円滑化法が13年に終了したことに加え、公共工事が15年以降に減少したためだ。土木関係の公共工事が減少したことで、経営の厳しくなる業者が増えている。16年はTPP(環太平洋経済連携協定)がらみの農業土木予算が倍増されるが、空知や十勝など一部地域に限られる。

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