歴史は暗記ではない。事件や事象を、タテとヨコの座標軸で見れば、重層的でより豊かな歴史が目の前に現れる。
『大学への日本史』の著者である故・安藤達朗氏は、歴史を理解するには〈できるだけ多くの事象の間に連関をつけ、それらを統一的に覚え込む〉と書いている(『いっきに学び直す日本史』は『大学への日本史』のリニューアル版)。それには、歴史の事象を「タテ」と「ヨコ」の二つの座標軸で見るべきだと説く。
歴史は暗記モノ、と一般には理解されているが、歴史は暗記ではなく理解するものだ。この場合の「理解」とは〈2つ以上の事象があって、その間に何らかの説明を付けることができれば理解した〉といえると安藤氏は指摘する。
そのための具体的な方法としてタテとヨコの座標軸を用いて、複眼的に見ていくことを示す。
歴史をタテで見る方法は、二つある。一つは〈できるだけ大きな枠で歴史を捉え、それぞれをいくつかに分け、さらにそのそれぞれをいくつかにわけて捉えていく〉というもの。そして、〈どうして前の時代がそのように変わっていったのかということを理解する〉だ。
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