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調剤薬局の憂鬱 「儲けすぎ」は本当なのか

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院外薬局では、利用者は服薬指導などに対する費用を負担している(撮影:今 祥雄)

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「薬局ではお薬手帳を断ろう! 支払いが20円安くなるぞ」。2014年、SNSのツイッターでこんな情報が出回った。同年4月に調剤報酬が改定され、お薬手帳に記入をしない場合は薬局の報酬が減算されるようになったことを受けての利用者(患者)の反応だ。

本来、薬剤師が薬の服用歴や副作用の影響をチェックするためのお薬手帳。にもかかわらず「お薬手帳を断ろう」という情報が拡散した背景には、薬局のサービスに対し、利用者が代金を支払う意義を実感できていないことがある。つまり、薬剤師の服薬指導に20円を支払う価値を見いだせていないということだ。

15年3月、こうした薬局のメリットとコストをめぐる問題が、政府の規制改革会議の俎上に載せられた。「薬局に調剤報酬がこれほどついているのに、利用者に実感がないのは問題がある。そもそもこれまで医薬分業の政策効果について、きちんと議論されたことがなかった」(規制改革会議委員で日本総合研究所副理事長の翁百合氏)。

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