
やすこうち・てつや●1967年生まれ。上智大学外国語学部卒業。海外留学なしでTOEIC990点満点取得。20年以上の英語指導歴を持つ。(撮影:梅谷秀司)

新年の初めには毎年、「皆さん今年こそは英語をマスターするぞ」と言い続け、もう11年目になる。ほとんどの方がマスターしたいのは「話せる英語」だろう。
日本のように外国語として英語を使う国、EFL(English as a Foreign Language)の環境では、日常生活で英語を使う必要性はほとんどない。グローバル化、グローバル化と言いながら、楽天やユニクロ(ファーストリテイリング)に勤めていないかぎりは、そんなに英語を使うということはないので、必要性が実感しにくいのだ。
では、日本で英語学習の必要性を生み出しているものは何かというと、テストの存在が非常に大きい。日本の英語教育の悲劇は、このテストがバランスのよい4技能のテストではなくて、1技能や2技能に異常に偏っていることだ。
「話す」「書く」を学んでもテストで点が取れないから、「読む」「聴く」の学習ばかりする。結果、高得点を取れるけれど話せない。
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