日本の高等教育で英語を学んできたビジネスパーソンであれば、英単語の知識量はとても豊富だろう。ところが、「それらを自由自在に扱えますか?」と質問されたら、多くの人が言葉に詰まってしまうのではないだろうか。
拙著『えいごのもと』(NHK出版)では、日本人の英語が上達しないのは英語を日本語で考えているからであり、英語を「訳」ではなく、「イメージ」でとらえるべきということをテーマにした。
本書には、高校レベルまでの60単語だけを掲載している。人が一度に学べる分量は限られているからだ。たとえば5000単語をすべて暗記しようと意気込んでも途中で挫折すると罪悪感が生まれてしまうので、60単語を学んだら自然とレベルアップできることを意識した。
同時通訳者として私がつねに意識しているのは、音として耳に入ってくる英語をその都度日本語に置き換えるのではなく、まず、頭の中で映像化することだ。それがつまり、イメージでとらえることになる。
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