ワーキングマザーにとって、保育所は毎日の生活を支えてくれる、最も重要な場所だといっても過言ではない。その保育所で働き、ワーキングマザーの子どもを預かる保育士の中にもまた、多くのワーキングマザーがいる。
男性保育士も少しずつ増えてきてはいるが、2010年の国勢調査では保育士全体のたった2・5%にすぎない。女性がほとんどを占める業界であるにもかかわらず、実際に子を育てながら働くのは極めて厳しい現状がある。11年に厚生労働省が行った「潜在保育士についての全国調査」によれば、保育士資格を持っているのに働いていないいわゆる潜在保育士の数は、約57万人ともいわれている。
また今年4月19日の「成長戦略スピーチ」では、安倍晋三首相自ら、「保育士の資格を持つ人は全国で113万人。しかし実際に勤務している方は38万人ぐらいしかいません」と語った。さらに「7割近い方々が、結婚や出産などを機に第一線から退き、その後戻ってきていません」と続けている。保育士が子を育てながら働き続けられることが、保育士不足を解消し、待機児童問題を解決するためのカギになることは、政府も重々承知しているのだ。
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