羽田が国際空港になりきれていない理由

ビジネスユースの使い勝手は不十分

大幅増便に併せて国際線ターミナルも大きく拡張された(撮影:梅谷 秀司)

さらに最も24時間の国際空港らしくないのが、出国審査前に利用できる空港内エリアの書店や売店の営業時間。飛行機に乗る前に本やお土産を買えないケースがあるのだ。

たとえば、羽田の書店の営業時間は朝8~夜22時。ソウル、香港、ハノイ、マニラ線など朝8時~9時半に出発する合計11便の利用者はたいてい8時前に出国審査場を通過しており、書店を利用しにくい。

深夜についても同じことが言える。羽田では北米、欧州、中東、東南アジア行きを中心として22時以降に合計21便が出発するが、これらの搭乗客にとっても使い勝手が悪い。出国審査後のエリアにも本を買える場所もあるが、限られた種類の本しか買えないのが実状だ。忙しいビジネスマンにとって、空港は機内で読む本を調達する大事な場所。国際空港として残念な部分である。空港で働く人が深夜に帰る際、公共交通機関が動いてないのも影響しているかもしれない。

成田では本を買うのに困らない

成田空港と比べてみよう。成田空港第2ターミナルのある書店の営業時間は朝7~夜21時。LCC国際線の一部便で朝8時台の出発があるものの、基本的には朝9時台以降の出発であり、最終便も22時台前半であることから、今まで機内や現地などで読む本を空港で買う際に困ったことはない。先日も朝7時過ぎに成田空港の書店を訪れたが多くの人が本を買い求めていた。

お土産についてはどうか。羽田ではお菓子などは出国審査後エリアでもかなり買える環境にはあるが、23時以降でまだまだ出発便が多くある時間に売店が閉まっているのが少し寂しい。一方、レストランやカフェ、ファストフード店、コンビニエンスストアは一部が24時間営業となっており食事に困ることはない。

羽田では、出国審査後のエリアで有効活用できていない場所がある。羽田では「ロイヤルパークホテル ザ 羽田」がオープンし、出国審査後のエリアにも17室のトランジット対応の部屋も同時に営業を開始した(ロイヤルパークホテル ザ 羽田トランジット)。

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