新たな「駐日大使」に指名反対相次いだ深刻理由 スーパースターと言われた元シカゴ市長の過去

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2019年から臨時代理大使を務めたジョセフ・ヤング氏によって、多少状況は変わった。日本にいる外国人、特に有色人種にとって日本の警察による「レイシャル・プロファイリング」(特定の人種や民族、肌の色、宗教などを対象に捜査活動を行うこと)は脅威だったが、これについてアメリカ大使館は、日本で日本人ではない人が歩いたり運転したりする際には注意するようにとの警告を発している。

ブラック・ライブズ・マター(BLM)についても、アメリカ大使館が時間をかけて日本の人々にBLMについて日本語で教えてくれたおかげで、注目を集めることができた。

ヤング氏はまた、NHKが誤った情報と固定観念に満ちた番組を放送した際に、同局を非難したことにも関わっている。同大使はこの番組について、「この映像にもっと考えや配慮がなされなかったのは残念なことだ。使われている風刺画は、不快で無神経なものである」と述べている。

クリントン政権時のスーパースター

つまり、日本では大使に自国民を差別や偏見から守る役割が求められるわけだが、エマニュエル氏がその任務を果たせるかどうかについて在日アメリカ人からはさまざまな意見が出ている。

テンプル大学ジャパンキャンパス・ロースクールのディレクター兼准教授であるティナ・サンデース氏は、慎重に楽観的な見方をしている。「日本に住む外国人に影響を与える重要な問題に対する意識を高めるというヤング氏の偉大な仕事を、エマニュエル氏が引き継いでくれることを期待している。最優先すべきは、外国人留学生が教育を受けるために入国できるよう、留学生を支援することだ」。

「エマニュエル氏は、ビル・クリントン氏が大統領になるための道を切り開いた民主党のスーパースターと言われていた」というのは、ブラック・トーキョーGK創設者であるエリック・L・ロビンソン氏である。

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