帰省時の「気まずい時間」一変するスゴイ会話術 微妙な距離の相手との会話を無難に切り抜ける
相手があきれて話を変えてくれたら、しめたものです。逆に、こちらが何を尋ねても、相手からのらりくらりとかわされるようなら、関係を踏み込みすぎているサイン。いったん、無難な話題に戻すようにしましょう。
ちなみに、アメリカの文化人類学者・ホールは、対人距離を①密接距離(0〜45cm)②個体距離(45〜120cm)③社会距離(120〜360cm) ④公衆距離(360cm以上)の4つに分類しています。ぶしつけな質問や失礼な物言いは、いわば「心理的な対人距離」を詰めすぎている行為と言えます。
「してくれた」の語尾で話す
相手の行動について言及する際、「〜〜した」ではなく「〜〜してくれた」という語尾で話すことは、関係構築において効果的です。
- ×「お義父さんのLINE、見ましたよ」
- ○「お義父さんが送ってくれたLINE、見ましたよ」
- ×「お義母さんが作ったおかず、おいしいです」
- ○「お義母さんが作ってくださったおかず、おいしいです」
語尾をほんの少し変えるだけで、「相手を労うニュアンス」が付け加えられます。相手としては
- ・「この人のためにやってよかった」と思える
- ・「きちんと敬意を払われている」と実感できる
心理状態になり、モチベーションが上がります。結果として「偉ぶらない謙虚な人」という評価にもつながります。
これは夫婦や家族など、相手のサービス(してくれたこと)を当たり前と思ってしまいがちな関係にも応用できます。 ほんの少し語尾を変えるだけで、簡単に感謝と敬意を示せるのです。
ちなみに、甲南大学の原田登美の研究(2006年)は、日本語の授受表現(あげる、くれる、もらうetc…)は、相手への「気配り」や「配慮」を重んじた待遇表現の一部であり、敬意を表す表現の一環、と分析しています。
「過去・現在・未来」で質問する
久しぶりに会った相手に対して、何を聞けばいいかわからず、つい大ざっぱな質問を振ってしまうことがありますが、それではかえって相手に負担をかけることになります。
そうではなく、相手が答えやすいよう、適度に幅を狭めて具体的にしてあげるべき。とくに有効なのは「過去・現在・未来」の視点を持って質問することです。
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