年収1600万円の再婚カップルが意気投合した事情 「自立心が強い人」ならではの価値観がある

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「毎日でも顔が見たかったので、しつこく連絡して週に2回は会ってもらっていました。あまりに高頻度で会っているので、『これって付き合っているということだよね?』と聞いてみたのです」

スイッチが入ると積極的な女性である。しかし、哲也さんの答えは「まだだよ」とそっけないものだった。後からわかったことだが、奈月さんと同じく金融業界にいる哲也さんは「ノリ」で女性と付き合うことはしないタイプなのだ。もちろん、付き合う前に肉体関係などはもたない。

「何カ月もかけてちょっとずつ相手のことを知っていきたいのだそうです。私のように女性から熱烈に誘っても同じで、慎重に検討しているうちに相手の女性に『真剣に考えてくれないならいい』と切り捨てられてしまうのでしょう」

再び同じ問いをしてみると

再婚の願望は薄く、哲也さんの顔を眺めているだけでうれしい奈月さんはめげなかった。また同じペースで会い続け、出会いから1カ月ほど経過したときに再び問いを投げかけた。

「さすがにさ、もう付き合っているよね」

哲也さんは今度は「そうだね」とあっさり答えた。それまでに10回以上もデートしており、手をつなぐ程度の淡い関係だったらしい。じらせるにもほどがある。

結婚するまでの時間も同棲を含めて2年ほどかかったが、生活のパートナーとしての哲也さんは想定外に素晴らしい男性であることが判明した。婚約中に妊娠する前から家事は「9:1」の割合で哲也さんがやってくれているらしい。

「子どもが生まれてからは、お風呂に入れたりおむつを替えたりすることもまめにやってくれます。私には家庭にこもらずに外の世界で働いて刺激を受けてキレイでいてほしいそうです。その時間を作るためには家事は僕がやる、と言ってくれています」

ちなみに生活費は年収1千万円ほどの哲也さんが出し、年収600万円強もある奈月さんの収入はすべて貯金に回している。「どうせ共有財産なので支出を分担するのは面倒」という哲也さんの意見による。

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