大谷だけじゃない!パラ選手「夏冬二刀流」の凄み まるで別物のスキーと陸上に村岡桃佳が挑戦

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2018年3月、平昌パラリンピックの女子アルペンスーパー複合座位で銅メダルの村岡桃佳(写真:日刊スポーツ)

大リーグ・エンゼルスの大谷翔平の活躍で、アスリートの“二刀流”が注目されるようになった。来年3月4日に開幕する北京パラリンピックにも“夏冬二刀流”に挑むアスリートがいる。アルペンスキー女子の村岡桃佳(24=トヨタ自動車)。前回2018年平昌大会で大回転の金を含む全5種目でメダルを獲得し、翌シーズンのW杯で年間総合優勝した雪上の女王である。

当記事は『日刊スポーツ』の提供記事です

2019年5月にパラ陸上への挑戦を表明。今夏の東京パラリンピックの女子100メートル(車いすT54)に出場した。

バランス感覚で勝負するスキーと、腕や上半身の筋力で車いすを推進する陸上は、まるで別物。約2年半に及ぶ過酷なトレーニングでゼロから肉体をつくり直して、本番では決勝に進出して6位入賞。人間の可能性はすごいと思った。その成果がスキーにどう生かされるのかも興味深い。

陸上を経験しスキーの楽しさを思い出した

再び雪上に戻った彼女を11月中旬にリモート取材した。印象的だったのが「陸上を経験したことで、あらためてスキーが楽しくて、すごく好きだと感じた」というコメント。平昌大会後は“勝って当然”と自分自身にプレッシャーをかけてしまい、滑るのがつらくて毎晩のように泣いていた。それが陸上という新たな競技に打ち込み、スキーと距離を取ったことで、本来の楽しさを思い出すことができたという。

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