コロナ禍で大躍進「韓国式写真館」が流行するワケ 若者たちが集う新大久保のお店に行ってみた

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セルフ撮影基本プランは3840円(税込み)から。予約枠は15分で、その間なら自由に何枚でもシャッターを切ることができる。平均で180枚、最大では850枚もの写真が撮れるそうだ。980円(税込み)のオプションをつけると、撮影データはすべてその場で受け取ることができ、ほとんどの客が追加する。スマホを持っていれば、その場でデータを転送してもらえるという手軽さも好評だ。

「個室で楽しみたい」「マスクなしの写真を撮りたい」

共同オーナー泉隆道氏によると、韓国式証明写真と同じく、セルフ写真館も韓国から輸入したアイデアだという。

(写真:「刹那館」提供)

韓国でセルフ撮影式の写真が流行りだしたのは、2020年2月頃のこと。新型コロナウイルスが猛威をふるう中で、「人と接触せずに個室で楽しめる」「マスクなしで、友人と少人数で撮影できる」ということで、需要が一気に高まった。撮影料は30000ウォン(約2900円)に設定されている店が多く、従来の写真館よりもだいぶ手頃だ。

「刹那館」は2020年11月にオープンして以来、連日予約が殺到。週末には朝から晩まで15分刻みでフル回転だ。利用者は20代の女性とカップルが中心だが、家族写真を撮影しにくる50代60代もいる。とくに2021年3月は、コロナの影響で高校や大学の卒業式などのイベントが中止となり集まれなくなった、友人グループの需要も多くあったという。

同店のサービスを利用したことがあるという河野さん(仮名・20代女性)は「K-POPファンの間で韓国のセルフ写真館が話題にあがっていたので気になって予約しました。コロナ禍ではマスクなしで撮影できる機会がなかなかなくて、寂しかったんです。個室なら気兼ねなく楽しめるし、個人では高い機材なんてなかなか買えません。プロっぽい写真がモノクロで綺麗に撮れるので、また利用したいです」と語った。

普段、あまり写真を撮られ慣れていない筆者も実際に体験してみたが、カメラマンがおらず、好きなタイミングでポーズをとれるし、自分のペースでシャッターを押せるのが気楽だった。大量の撮影ができるため、複数人で利用する場合も、「友達だけが目をつぶってしまった……」なんて気まずさから開放されそうだ。

「韓国式写真館」、一過性のブームではなく、定番化したプリクラのように根付くのではないか。

小沢 あや コンテンツプランナー 、 編集者

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おざわ あや / Aya Ozawa

音楽レーベルで営業とPRを経験後、IT企業を経て、2018年に独立。エッセイのほか、女性アイドルやミュージシャン、経営者のインタビューを多数執筆。Engadget日本版にて「ワーママのガジェット育児日記」連載中。豊島区公認の池袋愛好家としても活動している。

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