ゆうパックが「正常化宣言」も前途に不安残す
−−年末にかけて行う万全の対策とは。
濱本部長 ペリカン便からの移管分も含めたボリュームに必要な施設・要員・運送便体制を構築していったらいいかを検討する。
濱本部長は「総合的に判断して正常化宣言を行うこととした」と言う。遅延は7日以降生じていない一方で、日本通運からの応援要員を15日時点でも受け入れている。クレーム件数も減ったとはいえ1年前と比べたら依然高水準だが、濱本部長は「クレーム件数のみで判断したわけではない」とした。
14日までで想定していた荷物の量は2200万個だが実際は1900万個(速報値)。想定比13.63%マイナスで、7月1日にペリカン便を吸収し再スタートした新生ゆうパックはスターダッシュにつまづいた格好だ。荷物が減れば遅配も減るが、宅配便最大手のヤマト運輸や2位の佐川急便にますます水を空けられる。本当に年末に万全を期すことが出来るのか。新生ゆうパックの前途は多難と言わざるを得ない。
コールセンターへのクレーム件数 配達個数
2010年※ペリカン便吸収後
7月 1日 795件( 7件) 187万個
2日 1109件(10件) 158万個
3日 1328件(22件) 140万個
4日 1045件(11件) 119万個
5日 1177件(14件) 155万個
6日 1116件( 5件) 148万個
7日 1063件( 5件) 155万個
8日 901件( 8件) 142万個
9日 772件(10件) 139万個
10日 784件( 9件) 142万個
11日 540件( 3件) 121万個
12日 519件( 7件) 131万個
13日 513件(11件) 147万個
14日 483件( 4件) 155万個
(参考)2009年※ペリカン便吸収前
7月 1日 85件(10件)
2日 109件( 9件)
3日 81件( 4件)
4日 69件( 2件)
5日 84件( 3件)
6日 81件( 5件)
7日 98件( 6件)
8日 78件( 8件)
9日 76件( 6件)
10日 82件( 4件)
11日 74件( 7件)
12日 72件( 6件)
※カッコ内は「郵便物等事故申告処理システム」に入力された件数。日本郵便によれば、顧客からの申告により紛失等の調査を開始または実施した件数で、この件数が直ちに紛失件数になるというわけではない
(山田 雄一郎=東洋経済オンライン)
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