監督兼GM「ゴルフ」トップ選手の知られざる世界 ゴルフはもはや「チームスポーツ」と言える理由

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専門性がより重視されるゴルフのコーチですが、近年ではスイング、ショートゲーム、パッティング、メンタルなどに細分化されています。それ以前は技術系のコーチが1人でスイング、ショートゲーム、パッティングなどを指導していましたが、21世紀に入ってから専門化していきました。

ゴルフがスポーツとして進化した表れとも言えるでしょう。プロ・アマ含めて、プレーヤーのレベルに合わせて指導の仕方も大きく変わってきています。

学校教育において、小学校、中学校、高校、大学ではそれぞれレベルによって教育内容が違うのと同じです。ゴルフ初心者には小学校の先生のように基本的なことを教えることが可能ですが、中学生以上になれば教科ごとの先生が必要です。

さらに高度な教育になれば、それに見合ったレベルの先生でなければなりません。プロであれば、大学教授レベルの高度な専門性を持ったコーチが必要になります。

「パッティング・ショット」まったく異なる分野

スコアが100を切るかどうかの人がパッティングコーチを付けてもあまり意味はありません。初心者に最適な指導者は、小学校の先生のように基本をすべて教えてくれるコーチでしょう。「1+1」を教わるのに、高校の数学の先生は必要ないのです。

ですが、トッププロともなると、難解な数式を解かなければなりません。必然的に専門性のあるコーチが必要となるわけです。

パッティングとショットという分野を見ても、教え方には物理と数学のような違いがあります。パッティングの場合、振り幅は小さく、運動というよりは物理現象に近い動作です。パターをどのようにボールに当てるかがパッティングにおけるティーチングでは重要視されます。

一方、ショットはフィジカルの要素がかなり強いので、パッティングとは行う動作が異なり、必要とされる技術が違うのです。 では、一流プレーヤーのチーム構成と運営の現状はどのようになっているのでしょうか。

トッププロのチーム構成は、スイングコーチ、パッティングコーチ、フィジカルトレーナー、キャディー、マネージャーが基本です。加えてマネジメント会社が必ず参画しています。マネジメント会社はツアーの移動手段や宿泊施設の手配、取材対応などの広報活動、選手の肖像権管理やスポンサー契約などプレー以外の周辺の仕事を担当します。

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