「革靴にハマりすぎた男」が語るとんでもない"愛" 土屋鞄製造所で働く会社員がはまった沼

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「革靴」を溺愛する土屋鞄製造所の嶋谷潤さん。彼の凄まじい「愛」とは?(写真提供:土屋鞄製造所)
この連載では、社業を極める「オタク」たちに焦点を当てている。そこに仕事を楽しむためのヒントがあると思うからだ。
今回インタビューしたのは土屋鞄製造所 商品企画担当の嶋谷潤さん。彼は同僚にも一目置かれる“革好き”だ。今まで履いた革靴は101足にものぼる。
どこに魅了されているのか、聞けば聞くほど意外な“沼”が見えてくる。彼にとっては、痛いかどうかは靴選びの基準にならないという。驚くべき世界を紹介しよう。
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土屋鞄製造所は、近年人気上昇中の「ランドセル」メーカーだ。2020年の販売数は66700本にも及ぶ。靴の扱いはないが、大人向けカバンや小物も製造から販売まで一貫して手がけている。子どものランドセルを買いに行って、その革製品の上質さに魅せられて革小物やカバンを購入――。そんなエピソードを周囲で何度か聞いたことがある。

コロナ禍での休業をきっかけに、同社は2020年5月よりインスタグラムでのライブ配信を開始した。商品企画担当の嶋谷さんは、商品紹介やオンラインワークショップを担当している。

彼が抜擢された理由には「革好きといえば、嶋谷」という社内の共通認識があったという。革を専門とする会社のなかにあって一目置かれる存在なのだ。

101足の革靴すべてを記録

――今まで履いた革靴は101足(オールレザースニーカーもいれると104足)もあるそうですね。ブランド名、モデル名、カラー、サイズをずらっと一覧にした資料を見せてもらって驚いたのですが、全部、記録をしているのですか?

改めてこうしてまとめたのは最近のことです。7年ほど前、店舗で接客していたときに、過去に購入した土屋鞄の製品を記録しているお客さまがいることを知ったんです。すごいなあと感心して、それから意識はしていました。ずっとできていなかったのですが、思い返してみたら意外と覚えていました。

(写真提供:土屋鞄製造所)

――1足1足にしっかりと思い入れがあるんですね。最初に買ったのは何歳ですか?

19歳のときに成人式用に買ったのが最初です。当時から、革製品自体は使っていましたが、今ほどには入れ込んでいませんでした。本当に深めるようになったのは、土屋鞄に転職してからなので、この10年ほどです。

──最も古い靴は、何年くらい履いていますか?

長く履くコツを学び得たのは入社してからなので、まだ最長で6年ほどです。それこそ若い頃は、好きな物をただひたすらに毎日使うことがいいと思っていました。けれど、靴は僕たちに激しく踏みつけられる過酷なアイテムなので、ちゃんと休ませないと疲れてしまいます。ここ数年はある程度、数を持ちながら定期的に休ませて履くことで、長く使えるという考えに至りました。今は15足をローテーションしながら使っています。

次ページ「20年、30年と履けるポテンシャル」
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