3億円築いた元会社員が語る「成長株発見」5つの技 決算短信の1ページ目にヒントは隠されている
純資産は、会社の財務状況(貸借対照表<BS>)がどうなっているかを見る指標です。
成長株の純資産は通常、増加し続けます。大きく(20%以上)減少したり、2年連続で減少したりする場合は、成長倒れのサインになりますので、理由を確認する必要があります。理由がわからない場合は投資対象から外すことも検討します。
レーザーテックの2021年6月期第3四半期の決算短信の「(2)連結財政状態」を見ると、純資産は484.6億円。2020年6月期末は391.8億円なので、24%ほど増えています。
自己資本比率が大きく減るのは要注意
「自己資本比率」は会社が持つ総資産に占める純資産の割合で「自己資本比率=純資産/(純資産+負債)」で計算します。
自己資本比率があまりに低いと、負債すなわち借金をたくさんしてビジネスしていることになります。場合によっては借金を返せないで倒産、となりかねませんので注意してください。
また、自己資本比率が大きく減るのは、純資産が大きく減少するか、借金が急増しているときで、どちらも注意が必要です。
私は自己資本比率の安全ラインとして20~30%以上の数字を使っています。ただし、銀行などの金融業は負債比率が大きくなるので別の基準を使います。金融業を子会社に連結する会社の場合は、普通の企業と金融業の中間くらいが望ましいでしょう。
レーザーテックの自己資本比率は前年同期より低下し、46.2%になっています。前2020年6月期は47.9%だったので1.7%低下していますが、この程度の減少は、事業が成長しているのであれば、まったく問題ありません。
「今期予想」は、その四半期が属する事業年度(決算期末の決算書の場合はその次の年度)に、どれくらい売り上げや利益を上げるか、会社自身が予想した数字です。
株価は、過去の業績よりも、将来の業績(=推定される未来の企業価値)に応じて値動きします。そのため、「業績予想」欄は重要な意味を持ちます。
予想に変化がない場合、掲載欄の下に「直近に公表されている業績予想からの修正の有無:無」と記載されています(ただし、業績予想を公開していない企業もあります)。
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