初日1800個完売「浦和ガチャ」謎すぎるヒットの裏 大宮ガチャは半年で3万個超、市長から感謝状も
企画元のアルシェも予想だにしない勢いを見せる、大宮ガチャと浦和ガチャ。どうしてここまでのヒットになっているのだろうか?
要因の1つに、ツイッターの存在がある。新作を出すたびに、ラインナップに対してツイッター上で議論が噴出したり、思い出話が膨らんだりして「ネタが独り歩きしている」(中島氏)という。
また、ラインナップに”ツッコみどころ”があるのも肝だ。例えば大宮ガチャ第1弾の「そごう大宮店」。建物に本来あるべき「SOGO」のロゴがついていない。しかもガチャの説明書には、なぜか「そごう大宮店」だけ何の記載もない。ツイッター上ではさまざまな臆測を呼んでいるが、その真相は?
「そごう大宮店さんから『発売までに本部の承認が間に合わないので、ロゴも説明書きもなしにしてください』って言われたんです。われわれも『本当にこのままで大丈夫なのかな』と思ったんですが、結果的にそれも話題を呼びましたね」(中島氏)
加えて、「近年の”ローカルネタブーム”も影響している」と中島氏は分析している。
「いまは”ローカルネタ”が面白い時代になってきたと思います。アルシェでは地元を取り上げた商品企画の前例がなかったんですが、そこは時代に合わせましたね」(中島氏)
近年その”ローカルネタ”で大ヒットしたのが、2019年春に公開された映画『翔んで埼玉』だ。埼玉県を”イジり倒した”同作には、中島氏も感銘を受けたという。
「埼玉出身のわれわれが、『翔んで埼玉』を観て埼玉の面白さに気づかされました。『埼玉のことをこんなにイジっていいんだ!』って。今回の大宮ガチャと浦和ガチャも、そこに感化された部分はあります」
大宮ガチャ・浦和ガチャにさいたま市長も共感
現在は、大宮ガチャ第4弾、浦和ガチャ第2弾の年内発売に向けて動き出しているという。
中島氏は「大宮も浦和もまだまだネタが満載なので、できるところまでやりたい」と意欲的だ。が、すでに大宮・浦和で計32種類を発売している。”ネタ探し”には苦労していないのだろうか。
「実は大宮ガチャの第2弾から『さいたま観光国際協会』も企画に協力してくれているんです。観光協会にいろいろと紹介してもらいながら、ラインナップを増やしています」(中島氏)
また、大宮ガチャの売り上げの一部をさいたま市に寄付していたところ、今年7月にさいたま市長から感謝状が贈られたという。「さいたま市さんもガチャにすごく共感をしてくれて、楽しんでもらっています」と中島氏。”内輪ネタ”から始まった企画が、徐々にその”輪”を大きくしている。
さらに話題は、さいたま市を飛び出し始めた。埼玉県内外の企業や団体が、アルシェに対して共同企画の相談を持ちかけているという。
「大宮や浦和のように、”地元愛”を掘り起こすという視点で一緒に取り組めば、いろいろな街で企画ができそうです。まずはできるところからどんどんやっていこうと思います」(中島氏)
大宮発の”ローカルガチャ旋風”が、これから日本各地を巻き込んでいくかもしれない。
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