地方と都市圏で就活費用の格差は4万円超に--2011年新卒学生の就活実態調査

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地方と都市圏で就活費用の格差は4万円超に--2011年新卒学生の就活実態調査

2011年新卒学生(注1)の就活費用は増加、特に地方学生の負担が重いことが明らかになった。

採用コンサルティングのレジェンダ・コーポレーションは、5267名の大学生・大学院生から2011年新卒の就職活動状況を調査、また74社の人事採用担当者から新卒採用活動状況を調査した(両調査とも期間は、2010年5月13日(木)~5月19日(水))。

この調査の結果、学生の就職活動費用は全体平均で9万8427円と昨年に比べて9.5%増加していることがわかった。また、地域別に見ると、都市圏の学生(注2)の就職活動費用は8万9765円であるのに対して、地方学生は12万9869円と4万0104円の差がある。

都市圏と地方圏の差は昨年以上に拡大した(昨年の差額は3万5938円)。

46%の企業は採用予算を削減

企業の人事採用担当者に2011 年新卒採用における採用予算について尋ねたところ、「昨年同様」は45.9%、「昨年を上回る」は8.1%、「昨年を下回る」は46.0%となり、4割以上の企業は採用予算を削減していることが分かった。

また、2011 年新卒採用において説明会開催を見送った地域について尋ねたところ、「九州」が17.6%と最も多く、「北海道」、「中部」、「近畿」がそれぞれ10.8%と続く。

学生の説明会参加企業数は、都市圏、地方ともに増加

学生に説明会参加企業数を尋ねたところ、都市圏・地方ともに昨年より約5社増加していることが分かった。

企業が説明会を実施しなかった地域が増えているにも関わらず、地方学生の参加企業数は増えている。地方学生は都市圏で開催される説明会に参加し、その結果、経済負担が増加していると言える。

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