「個人の支援」がスタートアップを元気にする 「エンジェル投資」と「クラウドファンディング」

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このような状況を受けて、成長戦略においては、「ベンチャーへの資金供給を大幅に拡大する。このため、現行のエンジェル税制を使い勝手の良いものに改善し、民間企業等の資金を活用したベンチャー企業への投資を促す方策を検討し、必要な措置を講ずる。」との記載がなされています。

経済産業省では、申請様式の簡素化をしつつ、ホームページの修正をして、Yes, No形式で、対象企業に該当するかどうかを判定できるシミューレーションや、申請時の状況にあわせた申請様式のダウンロードができるようにしています。
また、各経済産業局では、エンジェル税制の担当が、問い合わせに対して丁寧に対応していますので、ぜひ窓口で相談してみてください。

クラウドファンディングとは

月に1回、鎌倉商工会議所の会議室は集まる人の熱気で一杯になります。「カマコンバレー」。地域を活性化し、地域で頑張る人を応援する企業や個人の共同体です。参加者は、地元の企業経営者、都内で働きながら地域貢献を目指す人、学生など様々です。イベント、教育、環境などについて企画を考えた人がプレゼンテーションをして、その後参加者がグループに分かれて意見を出し合います。そして、選定されたプロジェクトの必要資金を調達する方法が、クラウドファンディングサイト“iikuni”です。

鎌倉にプチ移住したい人に鎌倉山テラスハウスの宿泊体験を提供するマイクロステイプロジェクト <10万円 募集 → 44万円 協力金獲得>

鎌倉発、ずっと使いたい暮らし服、作務衣プロジェクト~草木染めの作務衣を来て建長寺で作務・座禅体験~ <45万円 募集 → 104万円 協力金獲得>

など、このサイトでは、
①プロジェクトについて7~60日間、協力者、協力金を募集し、②目標金額に達した場合にその金額をプロジェクト提案者に支払い、③提案者がプロジェクトを実施し、協力者はプロジェクト実現や事業の特典(商品・サービスなど)を受け取ることができる仕組みです(運営手数料は達成金額の15%)。

 カマコンバレーの中心メンバーの一人である面白法人カヤックの柳澤大輔CEOは「クラウドファンディング、eコマース、イベントなどを組み合わせ、地域を元気にするモデルを創りたい」と語ります。

日本のクラウドファンディングで先駆的な活動をしているのが、ミュージックセキュリティーズです。地域の産品の販路拡大や老舗復活のプロジェクトをファンドとして資金募集しています。

このファンドでは、ホームページ上で、①提案プロジェクトについて一口数万円の金額から出資者を募集し、②出資者と事業者が契約(匿名組合契約)を締結して、資金供給し、③事業者が事業を実施して、出資者が特典(商品・サービス)や売上の一部を分配金として受け取る仕組みです。

小松真実社長は「こだわりを持ってものづくりに挑む人に、新しい金融プラットフォームを提供したい」と語ります。

クラウドファンディングとは、インターネットを介して事業に賛同する多くの人たちから資金を集める仕組みです。

形態としては、以下のように分けられます。

寄付型:ウエブサイト上で寄付を募り、寄付者向けにニュースレター等を送付
購入型:ウエブサイトで購入者を募り、前払いで集めた代金を元手に商品・サービスを製造・実施し、購入者に提供(カマコンバレーiikuniの事例)
投資型:運営業者のウエブサイトを介して事業者と投資家で匿名組合契約を締結。資金供給を受けた事業者が事業を実施し、投資家はその収益の分配を受ける(ミュージックセキュリティーズの事例)

クラウドファンディングの規制緩和

成長戦略では、「ベンチャーなど新規・成長企業と投資家をインターネットサイト上で結び付け、多数の投資家から少額ずつ資金を集める仕組み(クラウドファンディング)について検討し、本年中に制度改正が必要となる事項を整理する」 と記され、成長戦略改訂版でも、「クラウドファンディングを活用した地域資源活用型ベンチャー等の起業支援モデルの検討」が挙げられています。

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