ラウンドワンが米国で証明「リベンジ消費」の威力 感染者数増の日本でもいずれチャンスが来る?

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もちろん、苦戦の国内も手をこまぬいているわけではない。今期から本格展開するオンラインクレーンゲームはその1つだ。

ユーザーがスマホ経由で実際のクレーンゲームを操作し、獲得した景品が自宅に送られてくる仕組みだが、ラウンドワンは近く、来店して景品を持ち帰る形で差別化を図る。来店すれば色違いの景品や、別の景品と交換が可能になる仕組みだ。

同事業にはなるべく広告費をかけない方針で、独自の決済システムも構築する。杉野社長は「コロナで実店舗が非常に大きな打撃を受けた。実店舗以外の収入も高めていきたい」と語る。

店舗はクレーンゲームを大規模展開

大型のクレーンゲームコーナーも今期のチャレンジ。600~700坪のスペースに、500台以上のクレーンゲームを設置する大掛かりなものだ。

元々、一部の店舗でテナントの移転があり、空いたスペースをクレーンゲームで埋めると、どれも想像以上の高稼働になったことがきっかけだった。顧客を呼び寄せる独自景品も強化しつつ、年内に10~20カ所ほど展開する。

感染者数が高止まりする現状では、完全回復は難しい。しかし、日本でもワクチン接種は着実に進んでいる。いずれアメリカのようなリベンジ消費が広がる可能性もあるだろう。そのとき、大幅に巻き返せるかどうかは、地道な店舗の磨き上げにかかっていると言えそうだ。

田邉 佳介 東洋経済 記者

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たなべ けいすけ / Keisuke Tanabe

2007年入社。流通業界や株式投資雑誌の編集部、モバイル、ネット、メディア、観光・ホテル、食品担当を経て、現在は物流や音楽業界を取材。

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