困る前に知ってほしい「在宅介護の負担」抑える術 「通所系」を組み合わせて仕事と介護を両立する

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在宅介護にかかる費用は、前述のとおり要介護度によって支給限度額が変わり、自己負担はその限度額の1~3割と決まっており、ケアマネジャーが作成するケアプランによって限度額を超えないよう配慮がなされている。しかし、サービスの内容によっては、介護保険適用外のサービスがありその費用は全額自己負担となる。

例えば、訪問介護の際の食事や入浴などの身体介助や掃除・洗濯などの生活援助は対象となるが、おむつやガーゼ代などの消耗品は自己負担など。そういった費用がかかることも覚えておきたい。要介護度が高ければその分費用が増えることや、遠距離介護なら通うための交通費などがかかることもあるのだ。

実際にどのくらい費用がかかるのか、デイサービスを週5回利用して働きながら介護をしているAさんの例を見てみよう。

仕事と介護を両立しているケース

Aさんは、同居している認知症の母を7年間介護している。同居ではあるが、玄関だけの完全分離の二世帯住宅で暮らしている。Aさんは、仕事と介護の両立をしているため、月曜日から金曜日の朝食と夕食の支度はAさんが担当し、日中はデイサービスでの介護サービスを利用。隔週での通院はAさんが付き添い、デイサービスまでの送りも担当している。

週末の土曜日、日曜日は食事の支度や午前中、午後と2回の散歩などを含めAさんがメインで介護役を担っている。デイサービスをうまく活用することで、介護と仕事の両立が実現できているAさんのケースを見てみると、近くに暮らしていれば、仕事と介護の両立は難しい選択ではないのかもしれない。

週5日はデイサービスを利用(出所:『離れて暮らす親に介護が必要になったときに読む本』)
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