山田孝之が「全裸監督」出演で確かめたかったこと 俳優以外でも活躍する多彩なクリエーター
さまざまな困難や環境の変化が続く現代で、覚悟をもって社会と対峙している「カッコいい大人」たちをクローズアップしていく特集「大人の“カッコいい”を取り戻せ」。第3シリーズは「挑戦し続ける大人はカッコいい」をテーマに、果敢に挑戦を続ける方々にお話を伺います。
今回は『全裸監督2』(Netflix)や映画『はるヲうるひと』など話題の作品に俳優として出演するだけでなく、自ら映画監督やプロデューサー、ミュージシャンとしても活躍するなど、社会に新鮮な驚きを与えつつ、クリエーターとしての可能性を広げ続ける山田孝之さんの思いに迫ります。
文句が出ないような場を、自分たちで作ってくしかない
──山田さんは映画やドラマへの出演だけでなく、今回の「MIRRORLIAR FILMS」プロジェクト※をはじめ、映画監督、プロデューサーなど、俳優以外にも多くのことに挑戦されていますね。
山田:実は「挑戦」とか大きくは捉えてないんです。というのも自分を俳優という枠に入れたら、監督やプロデューサーをやるのは挑戦になるのかもしれないけれど、僕は芝居が好きなだけで「職業=俳優」とは思ってないんです。芝居が好きだからプロデューサーも監督もやるし、表現が好きだから歌も歌う。どんなことでも表現ができればいいという考えです。
それから、やりたくてやっていることもありますが、やらなきゃいけないからやっていることもあります。俳優として、共演者や同世代の俳優と話していると、どうしても疑問や不満が出てくるんです。それはやはりどこかに問題があるということ。
でも愚痴を言うだけじゃ何も変わらないからプロデューサーに言ってみるけれど、やっぱり変わらない。だったら文句が出ないような場を、自分たちで作ってくしかないと考えるようになりました。