「何事も続かない人」がやるべき20秒ルールの威力 意思より、自己肯定感に着目したほうがいい

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無意識が前向きになると、行動も前向きになります。そのうえで、習慣を定着させるのに適したテクニックを学んでいけば、楽しみながら目標達成へ近づくことができるのです。

とにかく「小さく」はじめて、コツコツ続ける

そんな習慣を定着させるのに適したテクニックの1つが、「小さくする」です。

これは取り組む習慣への心理的抵抗感を小さくし、始めやすくし、小さな達成感をたくさん手に入れるという意味合いが込められています。

「小さくする」を実践するときには、2つのルールを設定します。

①「20秒ルール」
②「2分間やってみるルール」

たとえば、あなたが簿記の資格を取るために勉強の習慣化に取り組み始めたとしましょう。

仕事を終え、家に帰り、着替え、テキストを取り出し、前日までやっていたページを開き、勉強を始める……という手順を「20秒ルール」にのっとって、20秒短縮します。

やり方は簡単です。朝、出かける前にテキストを机の上に出し、その日の夜、勉強し始めるページを開いておくだけ。これで、勉強を始めるまでの手間を20秒短縮できます。この20秒分の手間のかからなさが、頭によぎる「面倒くさい」を遠ざけ、「気がついたらやっていた」という達成感につながっていきます。

続く「2分間やってみるルール」は、取り組む習慣に対して「今日はやりたくないな」「疲れたな」と「感情」がネガティブになってしまったとき、2分間だけ試してみるルールです。

・簿記の資格を取るための勉強習慣なら、「テキストの問題を1つだけ解く」
・ストレッチやヨガの運動習慣なら、「ヨガマットを取り出す」
・日記を書く習慣なら、「1行だけ、書く」

『習慣化は自己肯定感が10割』(学研プラス)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

すると、「やりたくない日」でもなんとか習慣に取り掛かることができます。しかも、手や体を動かし始めたら、「せっかく始めたら、続けるか」と感じ、行動が持続します。

なぜなら、テキストの問題を1つ解いている段階で机に向かっていますし、敷いたヨガマットをただしまうのはバカバカしいですし、1行日記を書いたら書いておきたいことを思い出すからです。すると、最終的に「最初はしんどかったけど、やれた。うれしい」と達成感を得ることができます。

こうして1つの習慣化がうまくいくと、それが自信となり、次の新たな習慣にも取り組みやすくなります。自己肯定感が高まれば、どんなことにもチャレンジし、あきらめずやり抜く力が得られるのです。

(文・構成/佐口賢作)

中島 輝 心理カウンセラー

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なかしま てる / Teru Nakashima

自己肯定感の第一人者/「トリエ」代表/「肯定心理学協会」代表。心理学、脳科学、NLPなどの手法を用い、独自のコーチングメソッドを開発。Jリーガー、上場企業の経営者など1万5000名以上のメンターを務める。現在は「自己肯定感の重要性をすべての人に伝え、自立した生き方を推奨する」のがミッション。「肯定心理学協会」や 新しい生き方を探求する「輝塾」の運営のほか、広く中島流メンタル・メソッドを知ってもらうための「自己肯定感カウンセラー講座」「自己肯定感ノート講座」「自己肯定感コーチング講座」などを主催。著書に『自己肯定感の教科書』『自己肯定感ノート』(SBクリエイティブ)など。

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