京都鉄博、ファンの心をつかむ「お家芸」の熟練度 引込線で「レア企画」連発、リピーター囲い込み

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営業線から搬入するのはJR西日本の車両だけにとどまらない。例えば、2018年1月20日から1月28日にはJR貨物のEH800形交流電気機関車が入線。いつもは青函トンネル用として活躍する機関車が間近で見られるとあって多くのファンが詰めかけた。コンテナの内部も併せて一般公開。積まれた「玉ねぎ」の段ボール箱で、日頃北海道から本州へどのような荷物を運んでいるかをイメージできる。

JR四国からは「瀬戸大橋アンパンマントロッコ号」「志国高知 幕末維新号」といった観光列車が入線している。

2021年もレア企画連発

2021年も年明け早々、JR西日本の新たな長距離列車「ウエストエクスプレス銀河」の展示で話題を集めた。ただ、春には新型コロナウイルスの感染再拡大の影響が影を落とす。京都鉄博ではオープンから3周年にあたる2019年まで、毎年4月29日、大型連休中の家族連れや観光客でにぎわうなかで記念セレモニーを開催していた。が、2021年の5周年の記念日は、前年と同様、休館中に迎えることになった。2021年は4月25日から5月13日まで臨時休館。予定していたさまざまなイベントもキャンセルを余儀なくされた。

館内で並んだ「丹後くろまつ号」(左)と「○○のはなし」。運行会社も走るエリアも異なる(記者撮影)

営業再開後の6月25日、京都丹後鉄道でレストラン列車として人気があるKTR700形気動車の「丹後くろまつ号」1両と、JR西日本が山口県の新下関―東萩間で運行する観光列車「○○(まるまる)のはなし」(2両編成)が連結して入線した。

過去には阿佐海岸鉄道のDMV(デュアル・モード・ビークル)を展示したことがあったが、第三セクターで営業中の列車が乗り入れるのは初めて。それ以外にこれまでにない取り組みもあった。京都鉄博の入館券は一般1200円だが、入線作業を屋外の特別観覧エリアから見学できる特典を付けた「スペシャルチケット」を3000円で50枚用意したところ、数日でほぼ完売する人気ぶりだった。

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