「PRODUCE 101」がコロナ禍でも熱量を保つ秘密 運営を担うLAPONEと吉本の対応は……

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コンテンツの出し惜しみは、一切しない。数分単位の動画が大量にアップされているため、ファンも自分の推しを周囲に”布教”しやすく、どんどん拡散されていくわけだ。

「私は長年韓国のエンタメ企業に勤めています。K-POPが世界的に注目されるようになり、アーティストの成長を間近で見てきました。そこで改めて感じるのは、やはり日本と韓国は根本的に市場やユーザーの感覚が違うということです。

韓国は、映像コンテンツを有料化するより、積極的に無料開放してプロモーションに生かす選択をしています。今回も、積極的に無料コンテンツを出していく戦略で展開しています。デビューまでの道のりを全部見てもらい、成長過程も全部見せていこうと決めています」(ジャン氏)

練習生の中傷対策は?

オーディションの中で選抜が行われていくのだが、毎週練習生同士で順位を付け合うのが、「PRODUCE 101」シリーズの特徴だ。その特性上、ファン同士もピリピリする部分がある。

シーズン1では、SNSでの誹謗中傷を受け、結果的に韓国人練習生が全員辞退することになってしまった。ポジティブな応援が圧倒的多数ではあるものの、真偽が定かでない噂や過去の発言、個人情報を拡散したり、誹謗中傷するアカウントも存在する。運営側として、練習生を守るための対策はどうしているのか。

「私たちも、オーディションの書類審査の過程で、練習生に法律に触れる行為などが過去になかったか、調べています。しかし、番組が進むにつれていろんな噂が立ったり、炎上してしまったりする練習生もいました。

前提として、現時点では練習生たちはあくまで一般人ですが、視聴者はそう見てくれません。デビュー前から、高いモラルとそれに沿った行動が求められますが、みんなまだ若く、未熟な男の子たちです。番組に参加する前の過去については、なかなか干渉するのが難しいのですが、番組に参加した後に起きた問題については、きちんと対処します」(ジャン氏)

3月と5月には、公式ホームページ上からファンに対する呼びかけも行われた。

「一部練習生への憶測に基づく誹謗中傷や個人情報を流出されることで、練習生本人のみならずその家族や友人まで傷つき苦しめられてしまうことがあります」
「練習生に対する誹謗中傷、憶測に基づく悪意ある書き込みや個人情報の流布等は決して許されることではありません。SNSでの発言内容には責任を持ち、適切なマナーを持って応援いただきますようお願い申し上げます」(「PRODUCE 101 JAPAN SEASON2」公式サイトより)

 

悪意がある誹謗中傷はもってのほかだが、「◯◯くんは◯◯大学に通っていて語学力もあるから絶対デビューしてほしい!」「卒業アルバムにはこんなことを書いていたいい子!」など、練習生を持ち上げるつもりで、非公開の個人情報がオープンな場に流れてしまっている現状もある。デビューメンバーは、6月13日(日)に決定するが、最後までマナーを守って応援したいところだ。

次回記事では、「ファンとの結びつき」の作り方について取り上げる。

小沢 あや コンテンツプランナー 、 編集者

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おざわ あや / Aya Ozawa

音楽レーベルで営業とPRを経験後、IT企業を経て、2018年に独立。エッセイのほか、女性アイドルやミュージシャン、経営者のインタビューを多数執筆。Engadget日本版にて「ワーママのガジェット育児日記」連載中。豊島区公認の池袋愛好家としても活動している。

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