ジープ「新型コンパス」が負う日本での重大任務 戦略的価格で登場したマイナーチェンジの狙い

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ヘッドライトは従来のキセノン式に比べ、約2倍の明るさとなるフルLED ヘッドライトが全車標準装備となった。

この新しいヘッドライトにはデイタイムランニングライトが内蔵されており、被視認性の向上だけでなく、精悍な佇まいの演出にも一役買っている。リアについてもLEDライトが採用され、リアコンビネーションランプやバンパーガーニッシュの意匠に、フロントとの共通性が与えられた。

外観は少し整えた程度だが、内装はデザインを全面刷新。ドライバーと同乗者の両方が同様の開放感や上質な乗り心地を感じられるよう、横方向にシームレスなデザインを採用したという。

具体的には、インストルメントパネルを始め、センターディスプレイやセンターコンソール、ドアパネルまでが一新された。ダッシュボード中央のセンターディスプレイには、第5世代の「Uconnect 5」が搭載され、10.1インチ(スポーツは8.4インチ)の大型タッチスクリーンを採用。最新プロセッサの採用により、情報処理速度を大幅に向上させ、Apple CarPlayやAndroid Autoにも対応する。

またメータークラスターには、フルカラー10.25インチマルチビューディスプレイ(スポーツは7インチ)が採用され、さまざまな情報表示が可能に。細かい部分では、センターコンソールの収納スペース容量を2倍以上にし、使い勝手が高められている。

目指したのは「隅々まで行き届いた上質さ」

ジープのチーフインテリアデザイナーを務めるクリス・ベンジャミン氏は、今回のマイナーチェンジについて、次のように説明する。

「ジープ コンパスは、インテリアを刷新することで、まったく新しいユーザーエクスペリエンスを創造することに成功しました。新設計のインテリアで目指したのは、広々としたスペースに解放感、そして隅々まで行き届いた上質さです。それは見た目だけではなく、機能性の高さも同時に追求しました。室内を見渡せば、すべてのユーザーに必要な機能がすべて揃っています」

水平基調のインパネに大型ディスプレイを据える昨今、流行のレイアウトを採用(写真:FCAジャパン)

今回のマイナーチェンジでは、安全・快適機能のアップデートも注力された。

新装備として、前面衝突警報や歩行者・サイクリスト検知機能付衝突被害軽減ブレーキ、ブラインドスポットモニターや従来の車線逸脱警報に加え、ジープ初となる、死角にいる併走車との衝突回避を図るためにステアリングを自動補正する、「アクティブ・レーン・マネジメントシステム」が全グレードに標準設定される。

ラインナップに従来からの変更はなく、FFの「Sport(スポーツ)」「Longitude(ロンジチュード)」、4WDの「Limited(リミテッド)」という3グレード設定だが、いずれも装備の充実が図られた。

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