五輪延期で引退「世界一」選手のセカンドキャリア アスリート経験を活かし引退後2カ月で即起業

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今年、東京五輪が開催されようがされまいが、その次のオリンピックが開催されるのは2024年。今、ユニフォームではなくビジネススーツに身を包む外村さんは、2024年に向けてどんな目標を設定しているのだろうか。

(写真:赤澤昂宥)

2024年、2028年を見据えて

「この1、2年でコーチング事業をしっかり軌道に乗せて、2024年には仲間を増やしたいですね。というのも、オリンピックの開催年には、アスリートの引退者が続出するんです。僕はアスリートほどビジネスコーチに向いている人はいないと思っているので、元アスリートの優秀なコーチを集めて、チームを組んで活動していければ。

それから、トランポリンパークもオープンしていたいですね。2024年には国内に1店舗か2店舗、オリンピアン的にその次の節目は2028年なので、その頃には海外での展開も視野に入れたい。長年トランポリンをやっていたおかげで、世界中のトランポリン選手とつながりがあるので、決して実現不可能な夢ではないと思っています」

(写真:本人提供)

かつてアスリートとして世界の舞台で飛び跳ねていた外村さんは、また違った形で世界に出ていく日を夢見ている。トランポリンで世界一になるよりは、ずっと簡単なことなのかもしれない。

外村哲也(そとむらてつや)/1984年、東京都生まれ。幼少期から体操に慣れ親しみ、6歳のときトランポリン競技に出会う。10歳で本格的にトランポリンに転向すると、2003年にはシニアの世界選手権に初出場。2005年の世界選手権では日本史上初の全種目メダル獲得、2007年には世界選手権初優勝を飾った。2008年の北京オリンピックに出場し、4位入賞。以降、2020年6月の現役引退まで、日本代表として第一線で活躍を続けた。現役引退後は、1対1のコーチングで人をサポートする「しなやかメンタルクリエイター」として活動をスタート。18年もの間、アスリートとして世界のトップクラスを維持してきた経験をスポーツ以外の世界にも応用してもらうべく、「しなやかなメンタル」を構築し、試練を乗り越え目標を達成するサポートをしている。

(取材・文/岸良ゆか)

「OCEANS」編集部

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