5月12日に開いた投資家向け戦略説明会のプレゼンテーションは1時間に及んだが、巨額損失の説明は冒頭の2分ほど。プレゼン後の質疑応答で、根本的な原因をどう考えているかを聞いても、「今取り組んでいる(ガバナンスやリスク管理の)強化策が足りていなかった」(奥田CEO)と答えるにとどまった。
あるアナリストは「欧米の金融機関と比べて説明の内容が不足しているとは思わない。だが、今後も同様の損失が発生しないとは言い切れない」と分析する。4月末にアメリカの現地法人の新社長にJPモルガン・アセット・マネジメントの元CEOを起用すると発表したほか、外部の専門家も交えた検証も実施しているという。ただ、ガバナンスに具体的にどんな問題があったのかを説明していないだけに、こうした対策の効果は不透明だ。
奥田CEOは今回、謝罪の言葉を口にしなかった。自ら非を認めることは野村のアイデンティティに関わるからだろう。
ビジネスモデルが根本的に違う
そのことを端的に表す指標がある。「市場リスクアセットがトレーディング資産に占める比率」だ。この比率が高いほど市場変動によって価格が変動するリスクの高い金融商品を扱っていることを意味する。
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