星野リゾート代表「GoTo補助額は下げるべきだ」 東京五輪「無観客でも開催すべき」と断言する訳

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星野代表は将来の市場動向を大胆に語る、業界では珍しい経営者の1人。すでにコロナ後を見据えているようだ。写真は2019年(撮影:今祥雄)
昨年以降、コロナ禍で苦境に喘ぐ宿泊業界。一時はGo Toトラベルキャンペーンで盛り上がったが、それも12月には終結。年明けの緊急事態宣言に続き、4月25日には東京、大阪などで3度目の緊急事態宣言も始まった。先の見通しが立たない状況だ。
一方、高級ホテル「星のや」などを展開する星野リゾートはコロナ禍でも出店を続け、中止になった案件はないという。また、コロナ収束を見据えた策も打ち始めている。星野佳路代表に今後の展望を聞いた。

「Go To」はまずワクチン接種者を対象に

――足元の予約の状況はどうでしょうか?

普段よりは低いが、悪すぎるということはない。いいところと悪いところの差が激しいのが現状だ。沖縄、北海道、東京は悪いが、温泉地はとてもいい。予約の入り具合はこれまで、緊急事態宣言の有無より新規感染者数の増減と相関があった。

しかし、4月前後は感染者数が伸びても予約はそこまで悪くない状態で安定している。消費者の行動パターンが変わりつつある。ワクチンの動向も影響しているのかもしれない。

――Go Toトラベルキャンペーンは昨年来、中断が続いています。感染が収まらない中でどのような策が必要でしょうか。

昨年は一部の地域の除外や中断で、業務的にものすごく煩雑になっていた。その経験を生かし、観光事業者、事務局、消費者も助かり、プラスになるようにすべきだろう。

まずはワクチン接種者を対象にすること。接種率の引き上げに貢献できるし、現場も安心してお客様を迎えられるからだ。また、(地域共通クーポンを含めて50%割引とする)補助率は下げたほうがいい。税金を使った経済対策だから、必要以上に補助を出すことはない。

アフターGo Toに料金が急激に値上がりすることにもなるので、効果を得られる範囲でいいと思う。補助率を段階的に下げていくことも、作業が煩雑になるので反対だ。

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