大規模な刺激策と累積需要に後押しされた米景気拡大は、アジアの輸出業者にとって追い風となり、その最大の恩恵を受けるのはベトナムだと、ブルームバーグ・エコノミクス(BE)は分析した。
BEは2021年の米成長率を7.7%と、昨年終盤の3.5%から加速すると見込む。BEのアジア担当チーフエコノミスト、舒暢氏がまとめた調査によると、米成長率が予想通りなら、ベトナムの成長率は1ポイント余り押し上げられる見通し。中国も約0.6ポイントの上昇が予想される。調査は13日に公表された。
サプライチェーンによる間接的な波及効果も大きい
舒氏は平均でみるとアジアの輸出の1割余りが米国向けだとし、「米成長率の上振れはアジアの輸出業者にとって朗報だ」と指摘。直接的な需要拡大に加え、アジアに米国向けのサプライチェーンが張り巡らされていることに伴う「間接的な波及効果も大きい可能性が高い」と説明した。
BEの米成長率予測には、米消費者の推定1兆7000億ドル(約190兆円)の追加貯蓄と資産価格上昇に伴う資産効果が織り込まれている。このため8日時点での市場予想(5.8%)を大幅に上回っている。
原題:Coming U.S. Economic Boom Seen Boosting Vietnam Most in Asia(抜粋)
著者:Jiyeun Lee
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