
急速な消費冷え込みに苦しんできた百貨店業界。2009年は月次売上高で前年比2ケタ減が続くという地獄を見たが、今年に入り少し様相が変わってきた。
厳しい環境ながらもマイナス幅が縮小、あるいは前年同月比をクリアする店舗が出てきているのだ。百貨店売上高と株価との連動はよく指摘されるところ。「日経平均株価の回復が富裕層の購買意欲の刺激につながっている」(業界関係者)といった面は無視できない。
大都市の百貨店では、重要な顧客となっている中国人観光客も増えている。人気の銀座地区に店舗を構える松屋では、旧正月があった2月の免税売り上げが前年比3倍に。さらに「最近ではドバイからの観光客も来ている」(松屋の秋田正紀社長)。
明るい兆しが見えてきたとはいえ、リーマンショック前の水準に戻るわけではない。業態を超えた競争が続き、百貨店市場の縮小が続くことに変わりはないだろう。その中で、各社が不退転の覚悟で取り組むのが経費削減だ。
百貨店は従業員の平均年齢が高く、小売業の中でも群を抜く高コスト体質。多くの会社が不採算店閉鎖、人員削減、店舗運営の合理化に着手したのは、スリム化が生き残るための必須条件だからだ。
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