東証の市場区分変更で「買われる銘柄」はどれか 「プライム市場」生き残りへの最終サバイバル

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東証1部の企業数は約2200。プライム市場への生き残りも取り沙汰されるなか、注目の企業とは?(撮影:尾形文繁)

今回はちょっと気が早いが来年の話をしよう。東京証券取引所は2022年4月4日に現在の5つの市場区分を新しい3つの市場区分(プライム、スタンダード、グロース)に見直す。すなわち①「東証1部」は「プライム」に、②「東証2部」「JASDAQスタンダード」は「スタンダード」へ、③「JASDAQグロース」「マザーズ」は「グロース」とそれぞれ改編、改称されることになる。このうち、もっとも上位のプライムの新規上場の時価総額基準は250億円だ。

気が早いと言ったが、実はそんなことはない。現在上場している企業はこの6月末を「移行基準日」として9月1日から12月30日までに上記3つの市場のうちからひとつを選択、東証に申請。来年4月4日に移行が完了する。実は刻一刻と迫ってきているのだ。

なぜ市場再編をするのか?

なぜこうした再編をするのか。かつて東証1部は「一流企業クラブ」と言われていたものだ。だが2021年3月1日現在、東証1部の企業数は2200社弱となり、1990年から約30年で倍増、いまや世界の主要市場と比べても圧倒的に社数が多い。最上位市場のブランド価値は相対的に低下しているからだ。

現在の市場区分は2013年7月の東京証券取引所と大阪証券取引所の現物市場を統合した後も維持されてきた。だがさすがに「見直しが必要」ということになり、2016年3月東証を傘下に持つ日本取引所グループの第2次中期計画内で「市場区分の見直し」を経営課題と位置付けた。

ではなぜそもそも社数が増えたのか。少なくとも4つの背景がありそうだ。まずは基準の変更である。当初、東証1部へ直接新規上場するには500億円以上の時価総額が求められた。だが2012年には「250億円以上」引き下げられた。これでハードルが下がった。

次は、2020年10月までは「東証1部上場基準」「東証1部指定基準」「マザーズからの市場変更基準」「上場廃止基準」に違いがあったためだ。具体的には、直接上場するときは時価総額が250億円必要なのに、東証2部や新興市場のマザーズを経由すれば、40億円の時価総額で東証1部に移る(上場する)ことができるからだった。(一部の市場関係者からは「裏口上場」と揶揄されていた)。

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