電化ではなく「電車化」する路線、なぜ増えたか モーター駆動の気動車や蓄電池車両が続々登場

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JR東海のHC85系。特急「ひだ」などに投入される予定だ(編集部撮影)

子どもの頃、学校の社会科の授業で、日本の鉄道の電化率は約50%、スイスは山国なので豊富な水力発電で得た電力を使い、電化率がほぼ100%と習った記憶がある。しかし、従来方式の、いわゆる架線を張る電化方式が変わっていく時代を迎えている。

非電化路線を「電車」が走る

JR東海では、高山本線の特急「ひだ」、紀勢本線の特急「南紀」に2022年度から新型電車を投入することになったが、これらの線区が電化されるわけではない。現在、非電化路線で運転されている列車の多くが気動車(ディーゼルカー)で、エンジンの力で車輪を駆動している。しかし、ここのところのJRの新型気動車はエンジンで発電機を回し、モーターで駆動している。電力を架線から得るか、発電機から得るかの差で、電車と同じ性能が得られる。省エネルギー、低騒音となるが、エンジン、燃料、モーター、それらを制御する機器などを積まなければならないので、車両が重くなるという欠点があったものの、機器の軽量化で実用化に至った。

このようなハイブリッド型気動車はJR北海道の普通列車、JR東日本の普通列車や観光列車、JR西日本の豪華列車「瑞風」、JR九州の普通列車で採用されているが、特急列車に採用されるのはJR東海の「ひだ」「南紀」が初めてである。JR東海では、この車両を気動車ではなく電車に分類していて、形式がキハ(普通車)やキロ(グリーン車)ではなく、クモハ(運転席ありの普通車)、モハ(運転席のない普通車)、クモロ(運転席ありのグリーン車)と分類していて、パンタグラフのない電車となった。

この分類方法からすると、いずれはJR東海の非電化区間の普通列車もハイブリッド型気動車になるであろうから、旅客車両=電車になる日も近いのかもしれない。

モーター駆動になったといっても、エンジンは積んでいるわけで、素人的に考えるとエンジンで車輪を駆動せず、発電機を介してモーター駆動というと、回りくどいことをしているようにも思われる。

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