4年に1度のワールドカップの季節になると決まって活気づくのが、コロンビア大学経営大学院時代の同級生ネットワーク。普段は用がなければあまり連絡を取り合いませんが、このときばかりは特別。愛国心満載で自国の代表自慢が始まります。
筆者も昨日のコロンビア戦まで、アメリカ人やヨーロッパ人の同級生に向けて、SNSやメールなどで日本代表自慢をしてきました。ところが、今回は、選手自慢だけではなく、日本のワールドカップ特番の特徴についてちょっと書いてみたところ、「何で?」の連発となりました。
「日本ではね、アイドルが司会をするの。ワン・ダイレクションみたいな人たちが、ワールドカップ番組のキャスターとかレポーターとかをやるんだよ」
「え? 日本のワン・ダイレクションがハーフタイムで歌うの?」
「違う、違う、キャスターをやるの」
「何で? 専門家じゃないでしょ?」
筆者がどれだけ一生懸命説明しても、彼らには納得できないようでした。ワールドカップという世界最高のサッカーの祭典を、音楽とダンスの専門家であるアイドルが伝えるというのは、どうしても理解ができないようです。今回は、筆者が友人に対して事細かく説明した「日本のガラパゴスな事情」を、皆さんにもお伝えしてみようと思います。
日本人のW杯熱は、世界でも突出している
2014 FIFAワールドカップブラジル大会の1次リーグの試合が終盤を迎えていますが、今回のワールドカップの特徴は、ヨーロッパ、アメリカ、日本など世界各地で高い視聴率となっていることです。
日本でも1次リーグ第1戦、日本対コートジボワールの試合を生中継した番組(NHK総合)の平均視聴率は、前半42.6%、後半46.6%(関東地区、ビデオリサーチ調べ、以下同)を記録。もちろん今年最高の視聴率です。第2戦の日本対ギリシャを中継した番組は、通勤時間と重なったことから、平均33.6%。これでもワールドカップ中継としては低いほうだと言われるのですから、いかに国民的な関心事かということがわかります。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら