元商社マンが挑む「宇宙ベンチャー」での逆転劇 嘲笑されても意に介さず「大義」で未来を拓く

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非合理な意思決定は、ロジックで説明できないがゆえに、時に奇異に映る。大義を口にすれば「できっこない」と嘲笑にさらされる。しかし、永崎氏は意に介さない。

「大きな目標を掲げたところで、デメリットはひとつもないんですよ。バカにされるだけです。僕だって今もこの瞬間に『あいつバカなんじゃないの?』と言われていると思います。でも、どうしても成し遂げたい大義があるのなら、人の目に耐え抜く気持ちが必要なんです」

思うに、馬車が交通インフラの主流だった時代に自動車や鉄道を熱く語っていた先人も、その当時は嘲笑の的になっていたことだろう。まだまだ黎明期の宇宙産業において、永崎氏はその笑われ役をあえて買って出る。

「売り上げも社員も増えてきて、上場も視界に入っている。社長として守るものが大きくなっているのは確かですが、僕はそういうバカをやるお手本であり続けたい。そこは自分との勝負ですね」

「合理的な意思決定」が意味をなさない予見できぬ未来

宇宙空間から得られる知見やデータなどを利活用するソフトの民需拡大にも、スペースBDは動き始めている。内閣府が推進する、宇宙ビジネスを社会課題の解決に結び付けるプロジェクト「Space Biz for SDGs」のパートナーにも採択された。

『小さな宇宙ベンチャーが起こしたキセキ 』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

2030年代には、世界の市場規模が70兆円にも達するともいわれる宇宙産業。何がどう発展していくのか、正解は誰にもわからない。正解がないからこそ、合理的な意思決定はより意味を失う。大義を持ち、嘲笑に耐え、非合理な意思決定を続けられる人間こそがブレイクスルーできる。永崎氏はまさに今、それを体現している。

「たとえ非合理にみえても、自分の信念にしたがってチャレンジし続ける。その結果、今までにないビジネスが生まれ、さらにそれが誰かのチャレンジを喚起する。そんなスパイラルを世の中に起こせるような存在でありたいですね」

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