幻に終わった百貨店強者連合、規模拡大に展望見えず
新たな成長戦略が焦点
高島屋とH2Oが会見を行った翌日、三越伊勢丹ホールディングスが業績修正を発表した。三越6店の減損、繰延税金資産取り崩しによって、最終損益はゼロから650億円の赤字に転落する見通し。完全統合に向けたリストラやウミ出しが先行しているとはいえ、大型統合がいかに大変かを示している。
業界では10年に入り前年比のマイナス幅が縮小しているものの、あくまで最悪期を脱した段階でしかない。
「各店、各地域のニーズを把握して、お客様が求めるものを適正な価格で供与していく。経営統合してもしなくてもこれは同じこと」(鈴木社長)。今後、組織統合に向けていたパワーを顧客に向けて、新たな成長戦略を打ち出せるかが焦点となりそうだ。
(撮影:吉野純治 =週刊東洋経済2010年4月10日号)
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