プログラミング「理解ない先生」の巻き込み方 カギは「教員コミュニティー形成」と「振り返り」
この機能は児童たちの関係性構築に役立つのではないかと考えた松田氏は、毎日実施できる時間として「朝の会」に目をつけ、「朝ノート」という取り組みを実施した。これが驚くべき効果を生み出す。
「登校はできるけれども、教室に入れない子がいたんですが、『朝ノート』を通じてクラスとつながっていたんです。その子もコメントをしますし、他の子から『いいね』やコメントも寄せられます。直接的ではなくても、デジタル環境によって豊かな関係性を生み出せる可能性を感じました。不登校の子が自学していく仕組みとしても活用できると感じています」
これはプログラミングを学んでいるわけではないが、ICT機器の有効活用が子どもたちの成功体験を生むいい例だ。そして、それらを芽として育てていけば、子どもたちが大きくなってから自分がやりたいことを実現するためのきっかけになる可能性を秘めている。だからこそ、未来を生きる子どもたちが新しい時代をつくるためにも、今の大人たちは周囲を巻き込みながらでも、プログラミング授業を進めていく必要がある。
第1回 独学?習う?プログラミング授業の準備と現実 <教員のスタンス編>
第2回 中高を視野に「プログラミング授業」は小1から <授業設計の基本思想編>
第3回 プログラミング授業の作り方と教材選びの要諦 <教科・ソフトの選び方編>
第4回 「プログラミング授業」意外な落とし穴と対処法 <ICT支援員編>
「子どもたちの楽しそうな姿や、他の先生が参加する状況」加藤直樹
「クラス内の感情の交流が盛んになっていく様子」松田孝
「子どもがものすごい食いつきを見せている様子」利根川裕太
(撮影:今井康一)
制作:東洋経済education × ICT編集チーム
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