知っておきたい「駅非常ボタン」押すとどうなる トラブル時に取るべき対策をJR東日本に聞いた
――非常停止ボタンを押した後は、どのような対応が取られるのですか。
ボタンが押された場合、駅事務室でどのボタンが押されたか即時に把握されます。社員か警備員がトランシーバーや無線機で連絡し、すぐに現場に駆けつけます。誰も駆けつけないことはありませんので、安心してください。
――非常停止ボタンを押した人は、長時間拘束されるのですか。
ケースバイケースですが、常識的に許容される範囲で目撃した状況をお聞きすることになります。駅の事務室で何時間も話を聞くことはありません。
――ホームからの転落以外で、非常停止ボタンが押されるケースはありますか。
電車やホームでの中でお客さまが倒れたり、おかしな様子のお客さまがいたりすると、押されることがあります。転落以外でも、人の生命に関わることや危険を感じたときであれば、非常停止ボタンを押しても問題ありません。リスクをおそれて押すことを躊躇するとボタンを設置した意味がありません。故意やイタズラでなければ、押してください。
転落検知マットとは何か
――非常停止ボタンはホーム上のみ設置されているのですか。
ホーム上だけの設置です。
――「プラットホーム事故0運動」のホームページに「転落検知マット」という記載がありますが、これはどういったものですか。
ホームにはカーブがきつい場所があり、停車時にホームと車体の間隔が開いてしまうことがあります。こうした場所にセンサーマットを設置することで、乗降時に起こった転落を検知します。非常停止ボタンを押された場合と同じく、転落を検知したら列車が停止するプロセスが発生します。
――ホームからの転落はどのようなケースで起こりやすいのですか。
当社だけでなく、私鉄も含めたデータではホームにおける人身障害事故の約60%がお酒に酔ったお客さまです。転落の場合についてもお酒を召されていることが多いようです。
――例えば「歩きスマホによる事故が特別に多い」といった傾向はありますか。
酔われている方が多いので、転落原因が確認できないケースもあります。私も歩きスマホによる事故が多いのではないかと推測しておりますが、事実把握まではできていません。
――事故が起きやすい曜日や時間帯はありますか。
転落自体は朝から晩まで発生はしていますが、夜はお酒を召された方が多いので、事故が多くなるようです。曜日別には金曜日と土曜日、次いで日曜日の件数が多くなっています。
――年間を通してみると、何月が多いのですか?
忘年会シーズンだからか、12月が圧倒的に多いですね。
――朝ラッシュ時は混雑していても起こりにくいのですか?
お酒が入る時間帯が多いですね。それもあってか、月曜日は事故が少ないです。
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