「夫婦別姓」反対派の主張がよくわからない訳

「古きよき日本」という意味不明の幻想のせい?

「選択式夫婦別姓制度」について反対派の人たちは、「古きよき日本」という意味不明の幻想を抱いているのかもしれません(写真:Pangaea/PIXTA)
「古きよき日本」という幻想が崩れるのが苦痛だという、極めて概念的な原理主義ならその理屈は理解できるが……。

自民党内の保守派は「選択式夫婦別姓制度」について頑強に反対しています。しかし時代が少しずつ進むなかで、有権者の世代交代が起きてくると、選挙に落ちては大変ですから多くの議員は徐々に態度を軟化させてきました。これを受けて、最高裁大法廷で審理されることになったので、判例変更となるかもしれません。

当記事は「ニューズウィーク日本版」(CCCメディアハウス)からの転載記事です。元記事はこちら

報道によれば、別姓反対派は、この11月に自民党内の議員連盟として「『絆』を紡ぐ会」というのを結成したそうです(発起人は高市早苗議員、山谷えり子議員、片山さつき議員など)。その会は12月3日に、下村博文政調会長に対して、選択的夫婦別姓の導入には慎重に対応するとともに、旧姓の通称使用を拡充するよう求める提言書を手渡したそうです。

提言書の中では、夫婦同姓は「子育てや夫婦親族相互扶助の環境づくりの土台」として、別姓に関しては「子どもたちの心への影響を考えれば慎重になるべきだ」としていると報じられています。

この問題で、今ひとつわからないのは、こうした反対派の本音です。今となっては、イデオロギーによる勢力争いになっているので、高齢保守票を抱えた選挙区の議員、組織票がなく高齢保守票にも手を伸ばさざるをえない議員などは、立場を硬化して票を固めるしかないのかもしれません。

子供への「いい影響」の不可解さ

ですが、とくにこの問題については、とにかく反対派の理屈と心情が見えないのです。例えば、似たような保守派の主張として、婚外子(非嫡出子)の相続差別肯定という問題があります。これは既に最高裁判決が出て民法も改正されていますが、一時は差別を肯定する保守派が頑強に法改正反対を叫んでいました。

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