本連載では、そんなジェンガと生みの親レスリー・スコットの知られざる物語に迫っていく。
世界のスーパーウーマンは、驚くほど普通の人。
桜の季節に“その人”はやってきた。神奈川県にある私立女子校の大ホールに登場したのは、世界中の誰もが知っている世界的ゲーム「ジェンガ」の開発者であり世界のスーパーウーマン、レスリー・スコットその人である。
今回の講演をアレンジしたNPOキーパーソン21代表の朝山あつこ氏は「どんなバリキャリのスーパーウーマンかと思いきや、フレンドリーで自然体のお話しに引き込まれてしまいました」と話す。
成功をおさめた今、レスリーはただ純粋に、彼女が歩いてきた人生や女性としてのキャリアを若い世代に話したかったのだ。大勢の女子中学生の真剣なまなざしに少し緊張しながら、レスリーは柔らかなトーンでゆっくりと語り始めた。
アフリカからスタートしたその物語は、野心満々のバリキャリスーパーウーマンのサクセスストーリーというよりは、自由闊達に自分の本能を信じて行動した、レスリーならではのエピソードがちりばめられていた。
自分の家族を「冒険家」の家系と言うレスリーは、英国人としてアフリカ大陸で生まれ、ルールを重んじる頑固で厳格な英国の血筋と、地平線とともに暮らすアフリカの大地の大らかさ、その2つがミックスされたカルチャーを受け入れながら育った。これは多かれ少なかれ、その後の彼女の人生に大きく影響したようだ。
彼女の生い立ちを映したスライドを見ながら、生徒たちは、ジェンガ誕生の秘密や、世界中の誰もが知るゲームとなった今でも、ジェンガは変わらずジェンガであること、オンリーワンのオリジナルであり続けることの偉大さに気づくことになる。
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