「緊張しやすい人」こそ活躍できる非対面型営業 会ってないのに商品が次々に売れる心理交渉術
この条件づけは、メールにも利用できる。メールを送るときに毎回、面白いこと、楽しいことなどを必ず入れるようにしていると、メールを送られた相手はそのうちに、送り主があなたであるということがわかっただけで、自然に幸せな気分になるはずだ。
しゃれた言葉を載せるのが恥ずかしいというのであれば、「いつもありがとうございます」という感謝でもいい。「ありがとう」と言われた人は、うれしい気持ちになって相手の言うことを聞き入れやすくなる。
メールを上手に使えば、いくらでも好印象を与えることが可能なのである。ぜひ試してみてほしい。
書類を送るときは香りにひと工夫を
また、相手に書類を送るときには、ほんの少し香りが漂うように、1滴ほどアロマオイルなどを垂らしておくのもいいだろう。あまり香りがキツイと逆効果になってしまうので、かすかに香る程度に。
私たちは、よい香りを嗅ぐと、心が穏やかになるし、人には親切になる。もし書類を送って何かの依頼をするのであれば、こういう香りの仕かけをしておくと、うまくいく見込みが高くなる。
フランスにある南ブルターニュ大学のニコラス・ゲーガンは、ショッピング・モールで4人の女性、4人の男性協力者にお願いして、ほかの歩行者の前を歩いて、自分の手袋をさりげなく落としてもらった。
手袋を落としてから10秒以内に、「すみません、手袋を落としましたよ」と親切に教えてくれるかどうかを測定してみたのである。ただし、手袋を落とす実験の場所は、2つ準備していた。1つは、よい香りが周囲に漂っているベーカリーの前。もう1つは、まったく無臭の洋服店の前だ。
親切に声をかけてくれた人の割合はどうだったか。実際のデータは次のとおりだ。
(外部配信先ではグラフを全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)
私たちは、よい香りを嗅ぐと、人に対して親切になることがわかる。この原理は、相手に郵送する書類にも応用ができそうだ。まったく何の匂いもしない封筒などを送っても、ダイレクトメールか何かだと勘違いされ、ごみ箱に直行してしまう可能性が濃厚である。
その点、少しよい香りがするのなら、「ちょっと開けてみようかな」という気持ちにもなる。あるいは、「返信してみようかな」という気持ちも高まるのではないだろうか。
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