エバーノート、「上場は最短で2年後」

来日したフィル・リービンCEOに聞く

クラウド上にさまざまなデータを保存できる、米国クラウドサービス大手の「Evernote(エバーノート)」。メモをとったり、気になったウェブページなどを保存したり、名刺管理に使ったり、データを後から検索して活用したり、とさまざまな機能を備えている。日本でも人気のサービスで、出資するNTTドコモのユーザー向けに優遇キャンペーンも展開している。来日したフィル・リービンCEOに今後の戦略を聞いた。

95%が新規の顧客

――現在の会員規模や伸びている地域は?

現在、世界の会員数が1億人を突破したところだ。ビジネスでの利用が非常に多く、全体の7割を占めている。最も伸びているのが中国で、そのほかブラジルや韓国、インドでも伸ばしている。多くの国に広がったため、米国のシェアは25%程度だ。ユーザー数では米国が1位で、中国が日本を抜いて2位になった。

売り上げでは日本が2位だ。日本は早くからヒットしたのだが、特別なサービスを提供したわけではない。それぞれの国にとってどうかということではなく、最高のエンジニアで、どの国にも受け入れられるサービスを作ろうと考えている。ただ、日本のユーザーは新しいサービスを取り入れる動きがどの国よりも早かった。

――競合サービスもあるが、成長に影響はあるか。

現在のエバーノートのユーザーについて、他社のサービスから乗り換えるユーザーは全体のほんの数%に過ぎない。95%以上がこうしたクラウドサービスを初めて使うユーザーだ。新しい分野なので競合からユーザーを奪い取るということもない。この傾向は今後5年から10年は続くだろう。それ以降はマーケットも飽和し、競争が激しくなると思うが。

どちらかと言えば、サービスを始めたときのほうが、ライバルは多かったのではないか。サービス開始から6年が経過し、競合の数が減ってきた一方で、より大きな企業が進出してきていると感じる。パートナーと組むことで、よりよいサービスを提供していかなければならない。

――クラウドサービスゆえにさまざまな提携が可能だ。どのような企業と組んでいくのか。

PFU(富士通の子会社)や米セールスフォース・ドットコムなどと組んでいる。これは新しい商品を作るためのパートナーシップだ。PFUとはエバーノートと連携するスキャナーの開発を、セールスフォースとは新しいインテグレーションの提供を行っている。

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