現役が優位?来春の「東大入試」志願者の動向 新テストやコロナが勉強時間などに影響する

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科類別に志願動向を見てみよう。

東大の志願動向(図表:AERA dot.より)

文科類では法学部系の文一と人文科学系の文三の減少が大きく、1割程度減っている。他方で経済学部系の文二のほうは前年並みかやや増加すると見られている。

文一といえば、官僚や法曹を目指すための王道だ。しかし、近年は公文書改ざんなど官僚の不祥事や、法曹人口の増加から弁護士の就職難が起きており、人気が落ちている。河合塾教育情報部の岩瀬香織チーフは、

「最近は外資系などの大企業を目指す動きが強い。そういった企業の就職を考えると、文二が有利と考えるのでしょう」

理科類では理一で志願者が微減する一方で、理二で増加しそうだ。理二は近年志願者が減っており、狙い目と見られているようだ。さらに、石原部長はこう見る。

以前と比べ、東大に入りやすい状況

「理二人気の背景には、薬・農系への関心の高まりがある。コロナの影響で薬学に受験生の目が向いている。また、今後は食糧問題も重要になってくるため、農学への関心も強い」

今年は安全志向や浪人生の減少で競争は緩和しそうだ。また、18歳人口も減少期に入っており、かつてと比べ、東大に入りやすい状況だ。岩瀬チーフは言う。

「努力が実を結びやすい状況。果敢に挑戦してほしい」

(本誌・吉崎洋夫)

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