在宅勤務でも「人間関係が良好な人」の行動原理 「オンライン上の監視」は百害あって一利なし

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営業職の場合「既存の契約満了が近づいている顧客に対し、次期も契約を継続してもらう目的のために利用状況の確認の電話を入れたところ、課題の共有がしたいと言われたので明日打ち合わせのアポが入った」など、行動の意図がわかる報告をしてもらうことで正しいプロセスを踏んでいるか確認することができます。

開発職であれば「問い合わせがあった機能改善をするために既存のソースコードを調べたところ、意外と少しの実装で実現しそうなことがわかったのでスケジュールに開発の工数を入れておいた」といった報告をしてもらうイメージです。

3つ目は「行動後の所感(課題)」です。

行動の目的だけでなく、行動後の所感や何を課題と感じているか?も部下の思考を知る情報になります。組織や個人の成果を上げるためには、部下が成果につながる改善をしようとしているのか?ということが最も気になる点かと思います。成果は行動によってのみ得られるものですが、その行動や考えが間違ったものであるなら当然成果は出ません。

そのため、部下が行動後に何を感じたか、課題をどのように捉えているかを知ることで、適切な行動を取ろうとしているかを知ることができます。行動後の所感を伝えることで、部下が何を学んだのか、どこに課題を感じているかなどを把握することができます。

テレワークで気軽に話せない状況でも、項目の内容を整理して報告してもらえる態勢をつくってしまえば、得体の知れない不安に悩まされることはなくなります。部下にとっても、上司が安心して見守ってくれることで本来の力が発揮でき、結果として組織や会社にいい影響をもたらします。

部下に必要項目を報告してもらうためのポイント

テレワークにおいて直接的なコミュニケーションができない状況でも、報告してもらう項目を決めるだけで、必要な情報を集めることができます。

ただ、「明日からこのフォーマットで報告をして」と部下に伝えても期待どおりに報告してもらえるか、個人差が生まれるのではないか、など不安が残るかもしれません。

部下に積極的に報告してもらうためには「報告業務の意義や意図を正直に伝える」ことがポイントです。上司である自分が部下の動きが見えないことで何が問題なのか、不安な気持ちを正直に伝えることで、部下は”安心させるように書こう”という思考になります。

正しく把握できない場合、部下のスキルアップの後押しができなかったり、公平な評価をすることが難しくなったりすることを伝えましょう。部下はとくに悪い報告をするのにはストレスを感じます。ただ、悪い報告ほどあとあと大きな問題になることも多いでしょう。

どんな報告であっても具体的に伝えてもらうようにするために、報告の必要性や意図を部下目線で伝えることが鍵となります。

内田 孝輔 プライズ株式会社代表取締役

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うちだ こうすけ / Kosuke Uchida

2004年早稲田大学政治経済学部卒業後、アクセンチュア経営コンサルティング本部等にて多数の戦略・業務改革コンサルティング業務に従事。その後、カカクコム食べログ本部等3社にて新規事業の立ち上げおよび事業経営に従事した後、株式会社iettyにて取締役COOとして業務改革、オペレーション組織立ち上げを中心とした幅広い企業経営に携わる。営業から経理まで幅広い領域における業務変革をコンサルタント・事業経営者としてリードした経験を有する業務変革のプロフェッショナル。特技は即レス。

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