デキない上司がやりがちな「命令口調」の大弊害

元CAが断言「立派な人ほど謙虚で偉ぶらない」

CA時代、よく「大きなトラブルに発展するのを防ぐために、少しでも気になることがあればすぐに報告しましょう」と言われていました。

しかし、頭ではわかっていてもどうしても言いづらい先輩というのも存在します。そのようなときは「気のせいかもしれない」「自力でなんとかしよう」などと思ってしまい、報告が遅れたり、トラブルにつながってしまった苦い経験もあります。逆に、気軽に相談しやすい雰囲気の先輩には、少しでも気になることがあれば迷うことなく報告することができます。

風通しのいい職場ほど高パフォーマンス

私が勤務していた航空会社では、基本的に一緒にフライトをするグループというものがありました。振り返ってみると、聞き上手で話しやすい雰囲気のチーフのグループのときは、トラブルも最小限にとどめることができ、お客様からのお褒めのコメントも多く、機内販売の成績もいい傾向にありました。

上司が風通しのいい雰囲気をつくることで、部下は働きやすくなりパフォーマンスが上がるというのは、どの職場でも同じなのではないでしょうか。

機内でお会いする超一流のお客様はあまりに謙虚なので、もしかしたら「今は自分がお客様の立場だけど、明日には目の前にいるCAが自分の会社の製品やサービスのお客様になるかもしれないから、好印象を与えておこう」という計算が働いているのではないかと思ったこともありました。

しかし、ふとしたときに出る言葉遣いや相手の意見を聞き入れる姿勢、話しやすい雰囲気などは簡単につくれるものではありません。やはり利害を考えているのではなく、本質的に礼儀正しさが身についていらっしゃるのだと思います。

CAは退職後、大手企業の役員秘書、高級ホテルのコンシェルジュ、会員制のクリニックなど、VIPと日常的に接する仕事につくケースが少なくないのですが、やはり超一流の方は謙虚で腰が低いと皆口を揃えて言います。このことからも、機内だから礼儀正しくしているというわけではないことがわかります。

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男性のなかには、謙虚な姿勢だと相手に見くびられてしまうのではないかと思っている人もいるかもしれませんが、それは逆です。謙虚な姿勢をとることができるということは、それだけ自分自身に自信があるということのあらわれです。

反対に、人から称賛を浴びようと自分を誇示したり、相手に負けを認めさせようとまくしたてるように話したりする姿からは、自信のなさと余裕のなさが感じられませんか。自分を大きく見せようとする態度が、逆にみじめに映ってしまっているようなケースもあるようです。

内面に確固たる自信と信念を持っているからこそ、丁寧な物腰で相手の話に耳を傾け、謙虚で柔らかく人と接することができる。超一流の方からはこのような共通点が感じられます。

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