1957年に「日本橋興業」の名で創業した同社は、もともとは富士銀行(現みずほ銀行)の店舗が入居するビルを賃貸・管理していた。銀行という太客が生み出す安定収益に長らく安穏としていたが、みずほ銀行副頭取だった西浦三郎氏(現会長)が2006年に社長に就任すると、「変革とスピード」を掲げた拡大戦略を推し進める。好立地かつ容積率を余らせていた銀行店舗ビルを次々と建て替え、賃貸事業を拡大させていった。
2008年に東証1部へ上場を果たすと、2012年には業績不振に喘いでいた不動産会社「昭栄」を事実上吸収合併。その後は自社開発物件のREIT(不動産投資信託)などへの流動化や、市場から取得した収益物件の転売を加速させ、現在の地位を築いた。
物件取得の決定までに最短で2日
他社と比較したヒューリックの特徴は、不動産物件を調達する能力の高さだ。西浦社長時代に意思決定のプロセスを簡素化し、物件売却の打診を受けてから取得の可否を決めるまで最短2日というスピードを実現させた。「あそこはあっという間に買っていく」(大手デベロッパー)と、同業他社も舌を巻く。
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