中国の国内銀行は、意外に健全? 中国の中央銀行、ストレステストの結果を公表
[上海 30日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)は30日、銀行の健全性審査(ストレステスト)の結果を公表し、不良債権の急増や急激な景気減速に見舞われても、銀行業界に大きな問題は発生しないとの見解を示した。
ただ、一部の銀行は、最悪のシナリオの下で流動性比率の基準を満たせなかった。
人民銀行は、この日発表した年次金融安定報告で「ストレステストの結果、国内商業銀行の資産の質と自己資本比率が比較的高いことが明らかになった」と指摘した。
ストレステストは、人民銀行が昨年末に実施。1)不良債権が400%急増、2)長期金利が上昇、2)人民元が大幅に変動、3)経済成長率が4%に減速、4)地方政府や過剰生産能力を抱える業界の不良債権が15%ポイント上昇──といった条件を想定して銀行の健全性を調査した。
対象は、システム上重要な銀行と認定された国内17行。資産額ベースで国内行の61%を占める。
人民銀行は「最悪のシナリオでも、自己資本比率は10.5%を下回らなかった」と表明した。
ただ、「中程度」のストレスシナリオと「最悪」のストレスシナリオでは、それぞれ1行、3行が流動性比率の基準を満たせなかった。具体的な銀行名や個別行の結果は未公表。
商業銀行は流動性比率を25%以上とすることが義務付けられている。
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