「料理は女の仕事」と勘違いする男が超厄介な訳 定年退職した後も妻に料理を任せる気?

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新刊『意識の低い自炊のすすめ』ではかくして「食はかくあるべし」的な通説に対して「無理するな」を言い続けるし、時に手抜きだったり、中食で済ませられるような「意識の低い自炊」を紹介していく。

だから、煮物が苦手な人は無理して肉じゃがづくりに取り組む必要はないし、彼氏ができたからといって肉じゃがづくりをマスターする必要もない。

ここで女性の皆さんに言いたいのは、「母親の料理とあなたの料理を比較してあなたのは口に合わない、的なことを言う男はその習慣をやめさせるか別れてしまえ」ということである。マザコン男ほど厄介な存在はない。

結婚でもしようものなら、何かと母とあなたを比較し、そして実家にやたらと帰りたがる。「おふくろの味は肉じゃが男」はそういった側面がある。なお、味覚というものは日々の生活で変わるもの。いつの間にか辛い物が得意になったり、薄味が好みになったりする。

「家庭料理は女のもの」の違和感

家庭料理は女のもの――そういった価値観は今の日本でも根強く残っており、定年退職をした夫がつねに食事のことばかり考えている、といった嘆きも聞こえてくる。

11時50分になると、食卓に座りテレビを見たり新聞を読んだりしている夫の姿。妻は「もぉ〜、勝手にお茶漬けでも作って食べてよ〜! パンだってあるんだから焼いてマーマレードでも塗っておいてよ!」なんて思うものの、夫は「今日のお昼はまだ? 何が出てくるのかな」なんて雨に濡れたチワワのような純粋な目でこちらを見てくる。

かくして妻は冷凍うどんを使って「簡単きつねうどん」を作ってあげるのだが、「おいしい?」と聞いても夫は「あぁ」と言うだけでテレビに熱中している。妻は「何よ、せっかく作ってあげたのに、プンプン」みたいな状態になってしまい、かくして定年後の夫婦関係というのは難しいのだった。

以前、実家に妻と一緒に帰ったときに母から感謝されたことがある。夕食は母親が作ってくれたカレイの煮つけや酢の物だったのだが、2人して「おいしいね!」と言いながら食べていたら、母はしみじみと言った。

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