嫌な上司を攻略する武器、「社内人脈」の作り方 上しか見ないイエスマンはトップの器なし

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イエスマンは、そもそも自分の意思がありません。上から言われたことは100%鵜呑みにするので、接し方次第では実はコントロールしやすい便利な存在でもあるのです。

例えば、人事から伝えると思いどおりに動いてくれない案件でも上の人にお願いしてOKを取れば、イエスマンは絶対やってくれます。上から話を通しさえすれば、イエスマンの管理職は意外と協力的だったりもするのです。

自分が実現したいことや、通したい案件があるときに、上司にダメと言われて諦めてしまうようでは半人前です。上司にダメと言われたら、上の上から攻めましょう。

課長がダメだと言っても、部長がOKと言えば、課長はイエスと言わざるをえません。

ただし、イエスマンの上司に直接アプローチしてしまうと「なんで俺を通さないんだ」と機嫌を損ねたりします。そういう場合は、上の上ではなく、斜め上の上司に相談するなど、社内の力学を読んで、上司に「イエス」と言わせる状況をつくっていくのです。

こうした根回しは、いやらしいことのように感じるかもしれませんが、ビジネスパーソンにとって、すごく大事なことです。「誰に言ったら、この人はイエスというのかな」といったことをつねに見ておかないと、組織の中では本当にババを引いてしまいます。

会社で生き残るために必要なのは、上司に「イエス」と言って従うことだけではありません。上司に「イエス」と言わせる駆け引きを覚えることも極めて重要なのです。

社内営業は必須スキル、キーマンは誰かを把握しよう

上司にイエスと言わせるには、その上のキーマンから攻略していく。これはイエスマン上司の説得に限った話ではありません。この図式は、あらゆる仕事に当てはまります。

自分がやりたいことを実現するためには、決定に影響を持っている社内外のキーパーソンを把握して、交流を深めることが大切です。上司に直接言っても通らない案件を通すためには、誰に根回しをすればいいのかも知っておかなくてはなりません。

「俺は聞いていない」というだけで、反対する上司もいます。そこもキャッチしておいて、「今度この案件を通そうと思っているのですが、ご意見を伺いたくて……」と、事前にそういう人に声をかけておくと、スムーズに運ぶことがあります。これが「根回し」です。

社内外に幅広い人脈を持てると、案件を通す際の根回しや、企画実現の組織合意が得やすくなり、自分がやりたいことができる環境になっていきます。

では、どうしたら社内で人脈を広げることはできるのでしょうか?

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