部下の「弱み」を素直に改善させる意外な方法 叱責や不機嫌な態度は攻撃性を高め逆効果に

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攻撃の意図がないことを明確に示すだけで、部下は安心します(写真:topic_kong/PIXTA)
研修の企画・講師を年200回、トータル2000社、累計2万人を超えるビジネスリーダーの組織づくりに関わってきた組織開発コンサルタント・高野俊一氏による連載「その仕事、誰かに任せなさい!」。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボにより一部をお届けする。

ビジネスにおける「弱み」は改善すべきか?

ビジネスの世界では、「弱み」を改善して大きな成果をあげた事例が多くあります。

例えばピクサー。

アルファポリスビジネス(運営:アルファポリス)の提供記事です

ピクサー・アニメーション・スタジオはアニメーション映画製作の大手で、『トイ・ストーリー』や『ファインディング・ニモ』『カーズ』『Mr.インクレディブル』など、毎年大ヒットを連発しています。

映画のような興行収入が安定しないビジネスにおいて、ヒットを大量生産できる理由は何か。

それは「ダメ出し会」と呼ばれる「弱みの改善」にあります。

ピクサーでは、映画を公開する前に、このダメ出し会を何度も行います。
監督、作画担当などの制作チームメンバーだけでなく、他のプロジェクトのメンバーにも集まってもらい、ほぼ完成のレベルにまで仕上げた映画を視聴し、重箱の隅をつつくように、徹底的にネガティブな材料を洗い出すのです。

・この登場人物には深みがない
・このシーンはムダなんじゃないか
・ここはわかりにくい
・ここは誤解を生むんじゃないか

自分の作品にネガティブなフィードバックをされるなんて、映画をつくるクリエーターにとっては、まるで我が子を否定されるようで、かなり受け入れがたそうに感じます。反発するクリエーターも出かねないアプローチです。

ところがピクサーは、このダメ出し会を何回も繰り返すことで、シナリオや表現方法を最適化して、実際に大ヒットの連発に繋げているのです。

このような事例を耳にすると「弱みの改善」の重要性を感じます。
やはり、強みの改善だけではダメなのでしょうか。
弱みの改善に取り組む必要があるのでしょうか。

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